創業50周年を記念する会社の取り組みとして、保養所となる別荘の建設を検討したのはコロナ禍1年目の2020年のこと。
閉塞的な都心を離れ、開放的になれる森の中で過ごすひとときは、日常に活力を取り戻してくれます。
「私たちは、『会社のアクティビティとしてゴルフを普及できたら…』と考えるほどにゴルフが大好き。プライベートでゴルフに訪れた際に、たまたま目に留まったのが今回の土地でした。その日のうちに電話をして詳しく見せてもらい、かねてより計画していた保養所を建てるならこの場所だと思いました」
こう聞かせてくれるのは、都内で会社を経営するW様。W様は都心の閉塞感を払拭するアイデアとして、森の中でありながら明るく日当たりの良い開けたロケーションに会社の保養所の建設を考えていたそう。
社員研修などに利用できるよう十分な部屋数と広いスペースを確保した建物と広い駐車場、そしてレジャー施設として小さなゴルフ練習場をつくりたいと思っていました。また、多くの人が利用するので場所が分かり易い事も大切。すぐ目の前にあるゴルフ場がランドマークにできることも決め手でした。
傾斜地にある2区画の土地を平らにした高台に建築することで、日中窓を開け放しにしても人目を気にすることなく滞在することが可能に。都市部では体験できないライフスタイルを味わうために、開放的に過ごせる場所にすることが目的の一つだったと聞かせてくれます。
建物のコンセプトは、洗練された上質でモダンな空間。エントランスにはじまり、廊下、バス&トイレ、社員が宿泊利用できる各洋室、そしてメインとなるリビングダイニングは、吹き抜けが圧倒的な開放感を演出。開口部を思い切り広くした窓から、まばゆい緑が目に飛び込みます。
「この建物のデザインは欧米の影響を強く受けたモダン建築です。私が数多くの海外出張で滞在したホテルや訪問した取引先の住宅・別荘のデザインを参考にしました。日頃の生活から離れ、各所で非日常感を感じられるように、あらゆる空間を広く。そして、使い勝手だけでなくお洒落に演出するために、間接照明やアクセントウォールにもこだわっています」
リビング前のテラスの先には、コンパクトに造り込んだゴルフ練習場。バンカーを設けたり、アンジュレーション(傾斜)をつけたり、気楽なパターから、本格的なショットの練習まで叶うグリーンが広がります。
「私たち自身がゴルフが大好き。会社でゴルフを普及させたいという思いはありますが、それ以上に気軽に楽しんでほしいと思っています」
土地との出会いから、1年半。周囲の土地の環境をよく知る富士観光開発だったから、安心できたと保養所建設を振り返るW様。ホテルライクな別荘で、心と身体のメンテナンスが叶う場所となりそうです。