庭先でフキノトウの小さな芽を見つけた。
周りの木々はまだ眠りから覚めていないように見えるけど、
春はもうすぐそこまでやって来ているみたい。
やわらかい陽ざしに誘われて散歩に出かけたら、
ふっと春の匂いを感じた。
春の訪れがこんなに待ち遠しいなんて、
今まで気づかなかった。
穏やかな日々がもたらしてくれる心地いい驚き。
ここで過ごす毎日は、新しい出逢いと感動に満ちている。
日常の中にある贅沢なひと時
窓の外に見えるのは、真っ青な空と深い緑。
その向こうには、初夏の穏やかな表情をした富士山が
美しい姿を見せている。
じっくりと丁寧にいれたコーヒーを味わいながら、
お気に入りのソファに座って、心ゆくまで眺める。
木々の葉をゆらす涼やかな風が通り抜け、
すぐ近くの木立からは、鳥のさえずりが聞こえてくる。
それは、ここで過ごすなにげない日常の中のひととき。
私だけのこのうえないくつろぎの時間。
何気ない毎日がとても愛しい
雨が降る日も、ここで過ごす日々は楽しい。
森の木々が生い茂っている季節は、
木々の葉にあたって落ちてくる雨粒が、優しい音を奏でてくれる。
しばらくして葉が落ちてしまうと、
雨は空から一直線に大地を目指し、力強く地面を打ちつける。
目に見えるものだけでなく、聞こえてくる音も、
季節の移ろいをそっと教えてくれる。
忙しく暮らしていると、気付くことのない小さな幸せ。
そんな幸せがちりばめられた毎日が、とても愛しい。
自然がくれる素敵な贈りもの
透き通った空気に包まれる冬の朝。
ベッドから起き上がり、カーテンをそっと開けると、
はっと息をのむほどの美しい富士山が目の前にあった。
朝日に照らされて、真っ赤に染まった紅富士。
この季節、この時間だけ出逢える一瞬の風景は、
ふんわりとした幸せを運んでくる。
ふと庭を見下ろすと、降り積もった雪の上にウサギの足跡を見つけた。
森へと続いている小さな足跡は、どこか楽しそう。
思わず笑顔になる私。今日も素敵な一日が始まる。